パソコンの使用時間の経過とともに、ドライブの空き容量は減少していきます。SSDはディスク容量が減少すると寿命に影響します。不要なファイルを削除して、ドライフの空き容量が増加すると、ディスクパフォーマンスがUPします。
Windows11で不要なファイルを削除する方法やディスククリーンアップを実行する方法について詳しく解説します。

★Windows11でディスククリーンアップを実行する方法が知りたい
★通常操作で削除できない一時ファイルの削除方法が知りたい
★Windows11で削除しても良いファイルが知りたい
★ドライブの空き容量を増やしたい
★HDD・SSDの空き容量が不足している
不要なファイルを削除するメリット
パソコンのCドライブに、古いWindowsの更新プログラムや、インターネットの一時ファイルなどを含む不要なファイルが蓄積し、ドライブの空き容量が不足してくると、PC全体のパフォーマンスに影響します。
Cドライブの空き容量が少ない場合は、不要なファイルを削除することにより、ドライブの空き容量が増加しPC全体のパフォーマンスが向上します。
Windows11の使用環境によっては、数GBに及ぶ無駄なファイルがドライブを占有しています。
(不要なファイルを削除後は約13GBの空き容量が増えました)

☘️メリット①:ストレージ(HDD・SSD)の空き容量を増やすことができる。
☘️メリット②:SSDのパフォーマンスの最適化と寿命の延長になります。
☘️メリット③:一時ファイルを削除することで、Windowsのパフォーマンスが向上します。
☘️メリット④:ストレージの空き容量が増加すると、Windows10/11の高速化に繋がります。

Windows11で不要なファイルを削除する方法
✨ディスククリーンアップ
Windows Updateや以前のWindowsのインストールなどの、容量が大きなファイルを削除することで、HDDやSSDの空き容量を増やすことができます。
✨ストレージセンサーの有効化
ストレージセンサーを有効にして、HDDやSSDに作成された「一時ファイル」や「ゴミ箱」に移動した不要なアイテムを自動的に削除することができます。
✨使用していなプログラムを削除
過去にインストールしたプログラムの中から、使用していないプログラムを削除することで、HDDやSSDの空き容量を増やすことができます。
✨一時ファイルを直接削除
ディスククリーンアップで削除できない一時ファイルを削除することで、HDDやSSDの空き容量を増やすことができます。
✨ハイパーネーションを削除
『休止状態』を使用しない場合は、数GB~7GBのファイルを削除することで、HDDやSSDの空き容量を増やすことができます。
✨システムの復元ポイントを削除
システムの復元ファイルは重要なファイルですが『ファイル履歴』や『システムイメージ』を作成している場合は、そちらでWindowsの復元が出来ますので、復元ポイントを削除することで、約5GBの空き容量を確保することができます。
ドライブの最適化(トリムコマンド)
CドライブにSSDを使用している場合は、不要なファイルの削除が完了した後に、ドライブの最適化(トリムコマンド)を実行することをおすすめします。
SSDのドライブの最適化(トリムコマンド)とは、ファイルを削除した後に残る書き込めない領域(ブロック)を削除して、データを書き込めるようにすることです。
『書き込めない領域』が増えると、新しいデータを書き込む前に、いったん『書き込めない領域』を削除する必要がありますので、待ち時間が発生します。
SSDのトリムコマンドを実行すると、書き込み速度を高速化することができます。

ディスククリーンアップを実行する方法
Windows11のパソコンを使用していると、一時ファイル・キャッシュ・ログファイル・Windowsの古い更新ファイルなどが、Cドライブに蓄積され、そのまま放置しておくと、ディスクの空き容量は減少していきます。
Windows11の管理ツールの『ディスククリーンアップ』を使用して、不要なファイルを削除する方法を紹介します。

ディスククリーンアップで削除可能なファイルの判断基準
Windows11を実行中のパソコンで、ディスククリーンアップの項目ファイルは、ほとんどの場合は、削除してもシステム上は問題ありませんが、お使いのPC環境によっては注意が必要なケースがあります。
クリーンアップ 項目 | 詳細 | 削除の判断基準 |
---|---|---|
ダウンロードされたプログラムファイル | 特定のWebサイトを表示したときに、インターネットから自動的にダウンロードされたjavaアプレットやActiveXコントロールなどのプログラムファイル | 削除可能 |
インターネット 一時ファイル | インターネットを閲覧した際に一時的に保存されるファイル | 削除可能 |
Windowsエラー 報告とフィードバックの診断 | アプリが動作しなくなったどきに、Microsoftにエラーを報告するための作成されたログファイル | 削除してもPCに影響はないが、ログを削除するとレポートは表示されなくなる |
DirectX シェダーキャッシュ | 主に3Dグラフィックの描画の際に生成されるキャッシュファイル | 削除可能 |
配信の最適化 ファイル | ネットワ-ク上の他のPCから更新プログラムやアプリなどを素早くダウンロードするために一時的に保存されたキャッシュファイル | 自動的に削除されるためファイル容量が少ない場合は手動で削除する必要はありません |
ごみ箱 | デスクトップの「ごみ箱」に移動したファイル | 削除可能 |
一時ファイル | ファイルのダウンロードなどで一時的に作成されるファイル | 削除可能 |
縮小表示 | サムネイル画像の表示や小さい画像 | 削除可能 |
ユーザー ファイル履歴 | ファイル履歴で作成されたバックアップ用のファイル | ファイル履歴を使用しない場合は削除できる |
ディスククリーンアップを使って不要なファイルを削除する方法
🥉手順①:キーボードの【Win】又は【スタートボタン】をクリックします。

🥉手順②:スタートメニューが表示されましたら【すべて】をクリックします。

🥉手順③:『すべて』のアプリの一覧が表示されましたら【Windowsツールシステム】を選択します。

🥉手順④:『Windowsツール』が表示されましたら【ディスククリーンアップ】を選択します。

🥉手順⑤:『ディスククリーンアップ:ドライブの選択』の画面で【Cドライブ】が選択されていることを確認して【OK】をクリックします。

🥉手順⑥:ディスククリーンアップが表示されましたら『削除するファイル』の一覧から削除したいファイルに、☑チェックマークを入れ【OK】をクリックします。
今回は例として【インターネット一時ファイル】【一時ファイル】【縮小表示】を削除します。


🥉手順⑦:確認画面「これらのファイルを完全に削除しますか?」と表示されましたら【ファイルの削除】をクリックします。

🥉手順⑧:ディスククリーンアップが完了するまで待ちます。

■インターネット一時ファイル・一時ファイル・縮小表示が、クリーンアップされました。

システムファイルとは?
システムファイルとは、OSの動作に必要不可欠なファイルで、Windowsのプロセスやアプリケーション、デバイスドライバーが正常に動作するためのファイルのことを言います。

システムファイルは、Windows11の更新ファイルや、配信の最適化ファイル・ドライバーパッケージなど、ファイルサイズも大きく数GBに及ぶこともあり、Windowsに不具合が発生していない場合は、削除しても良いでしょう。
【以前のWindowsのインストール】とは
【以前のWindowsのインストール】ファイルとは、約1年に1回の定期的なWindowsの大型アップデートによる『古いOSのファイル』です。
Cドライブにファイル名【Windows.old】で保存されており、ファイルサイズは平均20GBから40GBと大変容量が大きなファイルになります。
【以前のWindowsのインストール】ファイルは一度、削除すると以前のOSのバージョンにロールバックする事が出来なくなりますので、慎重に判断して作業してください。
Windows Updateのクリーンアップとは?
『Windows Updateのクリーンアップ』とは、使用されなくなった古いWindows Updateの更新プログラムです。
新しいWidowsの更新プログラムを適用した際に不具合が発生する場合があります。
この場合、このファイルを削除すると『ロールバック』出来なくなりますので、更新プログラムがリリースされてから1ヶ月位経過してからクリーンアップすることをおすすめします。
ディスククリーンアップでシステムファイルを削除する方法
Windows11のディスククリーンアップを実行して、システムファイル「以前のWindowsのインストール」や「Windows updatateのクリーンアップ」を削除する方法を紹介します。
クリーンアップ項目 | 詳細 |
---|---|
以前のWindowsのインストール | 古いバージョンのWindowsファイル |
Widows updateのクリーンアップ | 古いWidows updateファイル |
🥉手順①:キーボードの【Win】又は【スタートボタン】をクリックします。

🥉手順②:スタートメニューが表示されましたら【すべて】をクリックします。

🥉手順③:『すべて』のアプリの一覧が表示されましたら【Windowsツールシステム】を選択します。

🥉手順④:『Windowsツール』が表示されましたら【ディスククリーンアップ】を選択します。

🥉手順⑤:『ディスククリーンアップ:ドライブの選択』の画面で【Cドライブ】が選択されていることを確認して【OK】をクリックします。

🥉手順⑥:ディスククリーンアップが表示されましたら【システムファイルのクリーンアップ】をクリックします。

🥉手順⑦:『ディスクのクリーンアップ:ドライブの選択』が表示されましたら【C】ドライブが選択されていることを確認して【OK】ボタンをクリックします。

🥉手順⑧:Cドライブのチェックが完了し『システムファイルのクリーンアップ』の画面が表示されるまで待ちます。

🥉手順⑨:『システムファイルのクリーンアップ』の画面が表示されましたら【以前のWindowsのインストール】または【Widows updateのクリーンアップ】に、☑チェックマークを入れ【OK】をクリックします。

■ディスククリーンアップを起動し【以前のWindowsのインストール】または【Widows updateのクリーンアップ】が正常にクリーンアップされていることを確認します。

これまで、これらのファイルを削除して、重大な不具合が発生したことがありません。

ディスクの空き容量不足は、SSDやM.2などの寿命にも影響します!
ストレージセンサーを有効にして一時ファイルを自動的に削除
Windows11のストレージセンサーは、HDDやSSDに作成された「一時ファイル」や「ゴミ箱に移動した不要なアイテム」を自動的に削除して、ディスクの空き容量を維持する機能です。

🥉手順①:タスクバーのスタートボタンを押すか、キーボードの【Win】キーを押します。

🥉手順②:スタートメニューが表示されましたら【設定】を選択します。

🥉手順③:『設定』が表示されましたら、左側ペインから【システム】を選択します。

🥉手順④:『システム』が表示されましたら【ストレージ】を選択します。

🥉手順⑤:『ストレージ』が表示されましたら『記憶域の管理』の一覧から【ストレージセンサー】を【オン】に設定し右端の【>】をクリックします。

🥉手順⑥:『ストレージセンサー』の設定画面が表示されましたら『一時ファイルをクリーンアップ』に☑チェックマークを入れ『ユーザーコンテンツの自動クリーンアップ』を【オン】に設定します。

クリーンアップのスケジュールを設定する方法
クリーンアップのスケジュール構成を設定することで、ストレージセンサーを実行するタイミングや、ファイルを削除するまでの期間を設定することができます。

ストレージセンサーを実行するタイミング
規定では「ディスクの空き容量の不足時」が指定されていますが【毎日】【毎週】【毎月】のいずれかを指定することもできます。

ごみ箱に移動してから次ぐの期間が過ぎたファイルを削除する
規定では「30日」が指定されていますが【1日】【14日間】【60日】のいずれかを指定することもできます。

開けれないまま次の期間が過ぎた【ダウンロード】フォルダー内のファイルを削除する
規定では「しない」が指定されていますが【1日】【14日間】【30日】【60日】のいずれかを指定することもできます。

ストレージセンサーを手動で実行する方法
ストレージセンサーは、クリーンアップのスケジュール構成の設定に従って自動で実行されますが、直ぐに「一時ファイル」や「ゴミ箱に移動したファイル」を削除したい場合は、手動で実行することもできます。
🥉手順①:ストレージセンサーの設定画面を下へスクロールし【今すぐストレージセンサーを実行する】をクリックするとストレージセンサーを手動で実行することができます。

使用していないプログラムを削除する方法
ユーザーが過去にインストールしたプログラムの中から、使用していないプログラムを削除することで、HDDやSSDの空き容量を増やすことができます。
コントロールパネルの『プログラムと機能』から、使用していないプログラムをアンインストールする方法を紹介します。
🥉手順①:タスクバーの検索ボックスに【コントロールパネル】と入力します。

🥉手順②:検索結果にコントロールパネルのアイコンが表示されましたら【開く】をクリックします。

🥉手順③:コントロールパネルが表示されましたら『プログラム』の項目から【プログラムのアンインストール】を選択します。

🥉手順④:『プログラムと機能』の画面が表示されましたら、使用していないプログラムを選択し、右クリックすると【アンインストール】のポップアップが表示されますので、それをクリックすると、プログラムを削除することができます。


■Diskpartコマンドを使用してHDDやSSDのデータを完全消去する方法を別の記事で紹介しています。
一時ファイルを削除する方法
Windows11のディスククリーンアップでは、すべての一時ファイルを、削除することはできませんので、エクスプローラーを使用して直接『TEMP』ファイルを削除する方法を紹介します。
※TEMPファイルをプログラムが使用しているときは削除することができません。
TEMPファイルは、プログラムが一時的に使用するファイルで、基本的に削除しても構いません。
※【TEMPファイルのコピー】を保存しておくと、不具合が発生した場合に元に戻すせます。
✨TEMPファイルの格納場所:C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\Temp
【TEMPファイルの開き方】
🥉手順①:ショートカットキー【Win】+【R】を押し『ファイル名を指定して実行』が開きましたら、検索ボックスへ【%temp%】と入力し【OK】を押します。

【TEMPファイルの削除方法】
🥉手順②:『temp』フォルダが開きましたら、キーボードの【Ctrl】+【A】を押し、すべての一時ファイルを選択後に【Delete】キーを押すと、tempフォルダー内の一時ファイルがすべて削除されます。

ハイパーネーションを削除する方法
パソコンが『休止状態』になるとドライブ(HDD・SSD)に『ハイパーネーションファイル』物理メモリの約75%のサイズを作成し、そこへ作業中のデータを保存します。
『休止状態』を使用しない場合は、ハイパーネーションファイルを削除することにより、ドライブの容量を数GBから7GB増やすことができます。
(Cドライブの空き容量が184GB➡188GBへ空き容量が4GB増えました)

『休止状態』とはWindowsの省電力機能で、一定時間パソコンを使用しないと、システムの電源がOFFになる機能のことです。
Windows11の電源プランに『休止状態』という項目があります。

ハイパーネーションを削除するメリット
- メリット①ディスクの空き容量を増やすことができます。
- メリット②SSDを使用している場合は、SSDの寿命延長に繋がります。
※高速スタートアップもハイパーネーションを使用するため【高速スタートアップ】はOFFに設定します。
CドライブにSSDを使用している場合は、【高速スタートアップ】をOFFにしても、パソコンの起動時間は、ほとんど変わりません。
休止状態とスリーブの違い
休止状態とスリーブ状態の違いは、メモリへの通電が保持されるか停止されるかの違いです。
✨スリーブ:メモリへの電源を保持する
✨休止状態:メモリへの電源を停止する
ハイパーネーションを削除する方法
ハイパーネーションを削除する方法は、コマンドプロンプトを使用します。
※ ハイパーネーショ ンを削除すると【高速スタートアップ】は自動的に無効化されます。
それではハイパーネーションを削除する手順を見ていきましょう。
🥉手順①:タスクバーの『検索ボックス』へ【cmd】と入力し【管理者として実行】を選択します。

🥉手順②:コマンドプロンプトが起動しましたら【powercfg.exe /hibernate off】と入力し【Enter】キーを押します。

ハイパーネーションを再びONにする場合は 、コマンドプロンプトを起動し【powercfg.exe /hibernate on】と入力 し【Enter】キーを押します。
【休止状態】の有効・無効を確認する方法
Windows11でハイパーネーションを削除すると『休止状態』が使用できなくなります。
『休止状態』の有効・無効を確認する方法は『電源オプション』で確認することができます。
🥉手順①:『コントロールパネル』を開き『電源オプション』の【電源ボタンの動作の変更】を選択します。

✨ハイパーネーション有効
『ハイパーネーション』を削除する前は、システム設定画面の『シャットダウン設定』の一覧に【高速スタートアップを有効にする】と【休止状態】が表示されています。

✨ハイパーネーション無効
『ハイパーネーション』の削除後はシステム設定画面の『シャットダウン設定』の一覧から【高速スタートアップ】と【休止状態】が非表示になります。

システムの復元ポイントを削除する方法
Windows11のデフォルトの設定では、システムの復元が有効になっており、復元ポイントが保存される約5GBのディスク容量が使用されています。
■システムの復元ポイントを削除後はドライブの空き容量が約5GB増えました。

システムの復元とは、Windowsのシステムになんらかの不具合が発生した場合に、以前の状態へOSを復元できる機能です。
システムイメージを作成すると、いつでもWindowsを復元することができます。
■Windows11のバックアップと復元方法やシステムイメージを作成する方法は別の記事で紹介しています。
🥉手順①:スタートボタンを『右クリック』します。

🥉手順②:クリックアクセスメニューが表示されましたら一覧から【システム】を選択します。

🥉手順③:システムの一覧の『関連リンク』から【システムの保護】を選択します。

🥉手順④:『システムのプロパティ』が開きましたら『システムの保護』のタブが選択されていることを確認し【構成】をクリックします。

🥉手順⑤:『システムの保護対象ローカルディスク(C)』の画面で現在の使用量を確認し【削除】をクリックします。

🥉手順⑥:『システムの保護』画面で【続行】をクリックします。

システムの復元を無効にする方法
システムの復元ポイントを削除しても『システムの保護』が有効のままでは、再度『復元ポイント』が作成されますので無効にしておきます。
🥉手順①:『システム保護対象ローカルディスク(C)』の画面で【システムの保護を無効にする】を選択し【OK】をクリックします。

■システムの復元の使い方や設定方法は別の記事で詳しく紹介しています。
不要なファイルを削除!フリーソフトWiseCare365

無料で使用できるユーティリティソフト『Wise Care 365』を使用することにより、パソコン内の不要なファイルを簡単に削除することができます。
Wise Care 365は、無料版とPRO(有料版)が提供されており、無料版でも多数の機能を使用できます。
レジストリファイルの削除と再編成や、システムファイルの削除を簡単に行えます。

■『Wise Care 365』の詳細を下記の記事で紹介しています。