年賀状やはがきの宛名面をパソコンで作成したい!そのような方に、Excelの住所録と連携して年賀状やハガキの宛名面をWordで作成する方法をご紹介します。また、Excelの住所録の作り方・宛名面の編集方法・年賀状の印刷方法も紹介します。

★Excelの住所録を作成する方法について知りたい
★Excelの住所録とWordを連携して、宛名面を作成する方法について知りたい
★宛名面を個別に編集する方法と連名を追加する方法について知りたい
年賀状の書き方とマナー
お世話になっている人に送る年賀状は、失礼な書き方にならないように、ルールとマナーに気を付けたいものです。
最近では、メールやSNSが普及し、年賀状を書く習慣が薄れている方も多いのではないでしょうか?
はがきを書くのは、年1回の年賀状名だけになると、正しい書き方と年賀状のマナーやルールなどを、忘れてしまうこともありますよね。

今さら聞けない【年賀状のマナーとルール】について!
日頃から、はがきや手紙を書く習慣がない人も、年に1回の年賀状は、相手方に失礼がないように書きたいと考えている方も多いのではないでしょうか?
それでは、実際の年賀状の宛名面の書き方と、マナーとルールについて解説します!

年賀状の宛名面の書き方
✨住所1
住所の先頭と郵便番号の間に、1文字分のスペースを空けます。
都道府県名は、省略せずに記載しましょう。
番地の数字は縦書きにならないように漢数字で書きましょう。
✨住所2(建物名)
建物名(マンション名)などは、省略せずに記入するのがマナーです。
✨宛名
3桁の大きい郵便番号の下から、1文字分のスペースを空けます。
宛名の文字と文字の間も1文字分のスペースを空け、宛名と敬称の間も、1文字分のスペースを空けます。
•企業名は(株)(有)を省略しない
「〇〇株式会社・部署名・役職・肩書き・〇〇様」
•相手の自宅ではない住所に送る場合は「様方」
✨敬称
•【会社】➡御中
•【医師・弁護士・恩師】➡先生
•【名前】➡様
✨連名
家族などに、連名で書く場合は、名前の下に様を付けます。
連名を書く順序は、世帯主 配偶者 子供の順に書きます。
✨差出人
差出人の名前と住所は、宛名面で省略し文面に記載することもできます。
差出人の名前と住所が下揃えになるようにしておきましょう。
WordとExcelを使った年賀状の作成と印刷の作業行程
Excelで作成した年賀状の住所録を活用し、Wordで年賀状の宛名面を作成して印刷する方法を詳しく解説します。
Wordの【差し込み文書】を使用することにより、Excelと連携して年賀状の宛名面を簡単に作成することができます。
- STEP1Excelで住所録を作成し保存する
- STEP2Wordで「年賀状」または「はがき」の宛名面を作成する
- STEP3Wordで宛名面のチェックと編集を行う
- STEP4宛名面に連名と敬称を追加する
- STEP5宛名面のレイアウトを調整する
- STEP6「年賀状」または「はがき」の宛名面を印刷する
(WordとExcelを使って作成した年賀状の宛名面)

Excelで年賀状の住所録を作成する方法
最初に、Excelを使用して年賀状の住所録を作成して、パソコン内に保存します。

Excelで住所録を作成する時のポイント
Excelで住所録を作成する際は、必ず下記の項目を確認してください。
Excelで作成した年賀状の住所録は、任意の場所に保存します。
今回は、例として【ドキュメント】フォルダー内の【My Data Sources】に保存します。
Excelで作成した住所録のファイルを保存する方法
🥉手順①:最初にExcelで下記の項目に沿って住所録を作成します。
氏名:連名:郵便番号:電話番号:住所1:住所2
住所1と住所2は分けて管理した方が、後々の編集がしやすいので、住所2には『建物名』(マンション名)などを記入しておきます。

🥉手順②:Excelで住所録を作成しましたら、Excelの【ファイル】タブを選択します。

🥉手順③:『ファイル』の画面が表示されましたら、左側ペインから『名前を付けて保存』を選択し【参照】をクリックします。

🥉手順④:Excelの住所録のファイルを、任意の保存先のフォルダーを指定して【保存】をクリックします。
■今回は例として、Excelで作成した住所録のファイルを、My Data Sourcesフォルダー内に保存しました。

Excelで作成した住所録のファイルを保存した後は、必ずExcelは閉じてください。
Excelが起動している状態では、WordとExcelファイルの「紐づけ」ができなくなります。

Wordを使って年賀状の宛名面を作成する方法
Wordを使用して年賀状の宛名面を作成する場合は『はがき宛名印刷ウイザード』を使用すると「年賀状」や「はがきの宛名面」を簡単に作成することができます。
🥉手順①:Wordを【白紙の文書】で起動します。

🥉手順②:次にWordのリボンから『差し込み文書』を選択し【はがき印刷】の下向き三角矢印【▼】をクリックします。

🥉手順③:次にリストの一覧から【宛名面の作成】を選択します。

『はがき宛名面の印刷ウイザード』が表示されましたら【次へ】をクリックします。

🥉手順④:左側ペインの『はがきの種類を選びます』の画面では『はがきの種類』の一覧から【年賀/暑中見舞い】と【背景にはがきを表示する】に、☑チェックが入っていることを確認して【次へ】をクリックします。

🥉手順⑤:左側ペインの『縦書き/横書きを指定します』が選択されていることを確認し『はがきの向き』を【縦書き】または【横書き】のいずれかを選択し【次へ】をクリックします。
■今回は、例として「縦書き」を選択しました。

🥉手順⑥:左側ペインの『書式を設定します』では、はがき宛名面の任意の【フォント】を選択し【宛名住所内の数字を関数字に変換する】と【差出人住所の数字を漢数字に変換する】に、☑チェックが入っていることを確認して【次へ】をクリックします。

※重要:前半のところで【Excelで住所録を作成する際の重要なポイント!】において、数字は必ず半角で入力しますのとことで、全角にすると宛名面、および差出人の住所内が漢数字になりませんので、ご注意ください。
🥉手順⑦:左側ペインの『差出人の住所を入力します』では、差出人の情報を入力し【差出人を印刷する】に、☑チェックが入っていることを確認し【次へ】をクリックします。

🥉手順⑧:左側ペインの『差し込み印刷を指定します』では『宛先に差し込む住所録』の一覧から【既存の住所録ファイル】を選択し【参照】をクリックします。
「宛名面の敬称」が【様】に指定されている「住所録で敬称が指定されているときは住所録に従う」に☑チェックが入っていることを確認します。

✨Excelの住所録とWordの紐づけについて
Excelで作成した住所録のファイルを「参照」から【開く】と、自動的に、WordとExcelファイルとの紐づけが完了します。
WordをExcelファイルの「紐づけ」が完了すると、次回からは下図の『差し込み印刷を指定します』の画面で【次へ】をクリックすると自動的に「宛名に差し込む住所録」が参照されます。

ExcelとWordを「紐づけ」する前は、必ずExcelは閉じておいてください。
Excelが起動している状態では、WordとExcelファイルの「紐づけ」ができなくなります。
WordとExcelで作成した住所録のファイルを紐づけていない場合は「住所録ファイルを指定してください」の警告画面が表示されます。

🥉手順⑨:Excelで作成した住所録ファイルを、保存しているフォルダーを開き(例:【Excel年賀状・住所録】)のファイルを選択し【開く】をクリックします。

🥉手順⑩:左側ペインの『差し込み印刷を指定します』の画面に戻りましたら【次へ】をクリックします。

🥉手順⑪:左側ペインの『終了です』の画面になりましたら【完了】をクリックします。

🥉手順⑫:テーブルの選択の画面が表示されましたら『先頭行をタイトル行として使用する』に☑チェックが入っていることを確認して、Excelのシート(例:【住所録$】)を選択し【OK】をクリックします。

■年賀状の宛名面が作成されました。

その他の宛先を指定する方法
Wordで年賀状の宛名面を作成中に、別の宛先に変更する方法を紹介します。
🥉手順①:Wordの『差し込み文書』タブを選択し『結果のプレビュー』グループ内の【▶】次のレコードまたは【◀】前のレコードをクリックすると、宛先を変更することができます。

☘️次のレコード▶:リストの1つ後の宛先に進みます
☘️前のレコード◀:リストの1つ前の宛先に進みます
(左側が1番目の宛先・右側が2番目の宛先)


■Wordで年賀状の文面を作成する方法は別の記事で詳しく紹介しています。
はがき・年賀状の宛名面のチェックと編集を行う
Excelの住所録で【住所1】に建物名も一緒に記入しても構いません。
住所1に建物名を一緒に記入することにより、宛先と建物名が同じフィールドに表示されます。

■下図は、Excelの【氏名】【住所1】【住所2】とWordの宛名面の位置関係を示した図になります。

🥉手順①:Wordのリボンから【結果のプレビュー】をクリックします。

🥉手順②:Wordリボン内の【結果のプレビュー】のメニューから【矢印】をクリックして一枚ずつ宛名面のチェックをします。

🥉手順③:下図の場合は宛先の番地が途中で折り返していて、不自然なので個別に修正します。
※宛先の修正方法は、この先で詳しく解説しています。

はがき・年賀状の宛名面を個別に編集する方法【連名がない場合】
先程のExcelの住所録の宛先をチェックしたときに修正が必要な宛先を個別に編集することができます。
年賀状の宛名面が作成された初期の状態では、宛先の住所の番地が途中から折り返して表示されていますので、個別に配置を修正していきます。
🥉手順①:Wordのリボンから『差し込み文書』を選択し【完了と差し込み】を選択します。

🥉手順②:【個々のドキュメントの編集】を選択します。

🥉手順③:【すべて】を選択し【OK】をクリックします。

🥉手順④:Wordにハガキの宛名面の複製『レター1』が作成され個別に編集できる様になりました。
『レター1』の画面では、マウスでスクロールすると年賀所をコマ送りすることができます。

🥉手順⑤:宛名面の編集したい場所の先頭に、カーソルを移動し【Enter】キーを押します。
今回は、宛先の番地【一二三】の上の部分から区切りを入れ【Enter】キーを押します。

🥉手順⑥:番地の位置を調整するため、Wordの【段落】グループから【下揃え】をクリックします。

下図の宛先の完成画面になります。

不要なフィールドを削除し住所2(建物名)を表示する方法
会社名と部署名を表示しない場合は、余分なフィールドは削除しておく方がよいでしょう。
住所2建物名がフィールドに隠れて見えない状態になっていますので、建物名が表示されるように修正していきます。
最初に下記の会社名と部署名の『フィールド』を削除します。
🥉手順①:会社名と部署名の『フィールド』内を、一度マウスでクリックし、フィールドの縁にカーソルを移動し、手裏剣マーク【+】が出現しましたら、マウスでクリック後【Delete】キーを押して削除します。

🥉手順②:フィールドに隠れた建物名(マンション名)を表示するには、下記の様にフィールドの縁にマウスを移動し下図の様なマークが出現しましたらドラッグして広げて建物名が表示されるようにします。
※フィールドの左側の縁を広げても建物名が表示されない場合は、フィールドの右側の縁を広げてください

🥉手順③:下図が完成図となりますが、最後に『宛名』と『宛先』の位置を微調整します。

🥉手順④:フィールドの縁にカーソルを移動し【+】マークが出現しましら【+】マークをクリックしてから、キーボードの矢印キー【▲】【▼】【◀】【▶】を操作して好みの位置に移動します。
下図では少し『宛名』と『宛先』を上に移動しています。

■Wordで年賀状の文面を作成する方法は別の記事で詳しく紹介しています。
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年賀状の宛名面に連名と敬称を追加する方法
連名の追加は【レター1】では、追加できませんので『文書2』の宛先の編集をする前に作業を済ましておきます。
✨文書2へ戻る方法
タスクバーのWordのアイコンにマウスカーソルを移動と『文書2』と『レター1』のサムネイル画像が表されますので、『文書2』をクリックします。
•別の方法:レター1のウインドウの右上の【最小化】をクリックします。

🥉手順①:『差し込み文書』を選択し【結果のプレビュー】を選択します。

🥉手順②:会社名と部署名の『フィールド』の縁をマウスでクリックして、そのまま宛先の左側へドラッグして移動します。

🥉手順③:会社名と部署名のフィールドのサイズと配置を変更します。
サイズの変更方法は、フィールドの角にマウスのカーソルを移動すると、ハンドル(矢印が両方あるマーク)が出現しますので、マウスでスライドしてサイズを調整します。

🥉手順④:連名を挿入したい場所に、カーソルを移動してクリックします。

🥉手順⑤:Wordのリボンから【差し込みフィールドの挿入】を選択します。

🥉手順⑥:【連名】を選択し【データベースフィールド】が選択されていることを確認し【挿入】をクリックします。

■連名が追加されました。
完成しましたら、ファンクションキーの【F12】を押して【名前を付けて保存】を実行します。
連名の文字の間隔を修正する方法は、あとで解説します。

連名に敬称を記載する方法
Wordで連名を挿入しても、敬称は自動的に記載されません。
連名に敬称を追加する方法で簡単な方法を紹介します。
🥉手順①:年賀状の宛名の敬称【様】の下にマウスでクリックしてカーソルを移動し【Enter】キーを押します。

🥉手順②:敬称の左側に改行された箇所に【様】と入力します。

■敬称が表示されました。

テキストボックスを使用して連名に敬称を記載する方法
Wordで連名を挿入しても、敬称は自動的に記載されません。
連名の敬称の位置を微調整する場合は、『テキストボックス』がお勧めです!
『テキストボックス』を使用して連名の下に敬称を挿入していきます。
🥉手順①:Wordの『挿入』タブを選択し【テキストボックス】をクリックします。

🥉手順②:『組み込み』画面で【横書きテキストボックス】を選択します。
※入力する文字が1文字の場合は【縦書きテキストボックス】でも構いません。

🥉手順③:敬称を挿入する箇所で、マウスでドラッグして枠を広げます。

🥉手順④:敬称の『テキストボックス』を選択しておきます。

⑤テキストボックスの枠線を削除しますので、Wordの『図形の書式』タブを選択し『図形の枠線』を選択し【枠線なし】をクリックします。

連名の文字間隔を修正する方法
🥉手順①:連名と敬称の文字の間隔を修正しますので連名の文字列を選択します。

🥉手順②:『ホーム』タブを選択し『フォント』グループの右下の【フォント】をクリックします。

🥉手順③:『フォント』のダイアログボックスでは『文字間隔』を【広く】を選択し『間隔』に数値を入力します。
※連名の文字間隔を狭くする場合は『文字間隔』を【狭く】を選択します。

■連名の文字間隔が修正され見た目が良くなりました。

差出人のレイアウトを調整する方法
差出人の住所と名前を下揃えに修正し、差出人の住所のフォントサイズを修正します。
🥉手順①:差出人の住所の一番下の『改行マーク』にマウスカーソルを移動します。

🥉手順②:『ホーム』タブの『段落』グループの【下揃え】を選択します。

🥉手順③:差出人の住所を選択し、フォントサイズを【12】に変更します。

■年賀状の宛先面が完成しました。

レイアウトの最終調整
年賀状の宛名や宛先の位置・連名との位置調整やフォントサイズの調整を行います。
✨フィールドの位置調整:フィールドの縁をクリックしマウスでドラッグして調整します。
✨フォントサイズの調整:任意の文字を選択してフォントサイズを変更します。

■Wordで年賀状の文面を作成する方法は別の記事で詳しく紹介しています。
年賀状の印刷方法
作成した年賀状を印刷する方法について解説します。
🥉手順①:最初にプリンターの電源を入れます。

🥉手順②:Wordに年賀状が表示されている状態で、キーボードの【Ctrl】+【P】を押します。
Wordの印刷設定画面が表示されます。
年賀状の宛名面の印刷プレビューを確認し問題がないかチェックします。

🥉手順③:Wordの印刷設定の各設定が『現在のページを印刷』『片面印刷』印刷方向が『縦方向』用紙の種類が『ハガキ』になっていることを確認しましたら【印刷】をクリックし印刷を実行します。

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■Wordで年賀状の文面を作成する方法は別の記事で詳しく紹介しています。